年を取ってからの食事と運動

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2022年05月号

糖尿病の方もそうでない方も健康管理に運動と食事が重要であることは、いうまでもありません。しかし、年齢を重ねていくと、若い時と少しちがった健康管理をしていく必要があります。

食事療法

適正な総エネルギー摂取とバランスの良い食事は、高血糖、脂質の異常、肥満の是正に有用です。1日の総エネルギー摂取量(カロリー)の目安は、目標体重×30kcalぐらいが良いでしょう。

若い人の目標体重は、総死亡率が最も低いBMI とされている22と設定されていますが、高齢者では、低栄養になると感染症、転倒・骨折、フレイル(虚弱状態)、認知症になりやすいので、目標体重をBMI 22~25と多めに設定します。すなわち、肥満はよくありませんが、若い人より、少し太めでもOKです。

*BMI:Body Mass Index 体重kg÷(身長mの2乗)25以上は肥満 18.5未満はやせ

高齢になるとフレイルやサルコペニア(筋肉量の減少)に陥りやすいので、腎臓が悪くなければ、十分なたんぱく質を摂取することが必要です。高血圧を防ぐため、減塩も重要です。野菜や魚を多くし、炭水化物、脂肪が多くないバランスのとれた食事が勧められます。

運動療法

定期的な身体活動、歩行などの運動は、血糖、脂質、血圧などの是正だけでなく、生命予後、ADL(日常生活動作)の維持、フレイル予防、認知機能の低下抑制にも有用です。

有酸素運動とレジスタンス運動、バランス運動、ストレッチングを行います。有酸素運動は、歩行、自転車などで、継続して行うことで、血糖、脂質、血圧などの改善が期待できます。レジスタンス運動は、筋力トレーニングとも言われ、筋力の保持、フレイル、サルコペニアの予防に有用です。バランス運動は、生活機能の維持、向上や転倒予防に有用です。ストレッチングは、柔軟性を改善させます。

無理な運動は避けて、腰や膝を痛めないよう注意しましょう。運動の強度は、ややきついと感じる程度とし、1日30~60分程度、週3回以上が適当です。
また、特別に運動するというのではなくても、洗濯、掃除、料理、買い物、犬の散歩、子供の世話などの日常生活行動により、エネルギー消費を増やすことも運動と同じ効果があります。

図は「日本糖尿病学会・日本老年医学会編・著 高齢者糖尿病治療ガイド2021」より引用


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