長引く咳はなぜ?

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2016年02月号

マスクと咳
この季節、咳が長期間続いて、治らないという方が時々あります。

最も多いのは、風邪をひいた後など、ほぼ良くなったけど、咳が続いているという状態です。感染後咳嗽(がいそう)と言います。レントゲンとか血液検査などで、肺炎、肺結核、肺がんなどの重篤な疾患がないと診断されれば、おそらく、この感染後咳嗽で、時間とともに自然軽快していきます。

8週間以上も続く場合を慢性咳嗽といいます。一つの原因として、副鼻腔炎などの鼻の病気があり、これに伴う後鼻漏(鼻からの分泌物、鼻汁がのどの奥に流れる)ために喉が刺激され、咳が出るという状態があります。アレルギー性鼻炎(花粉症)でも同様のことが起こる可能性があります。このような場合は痰のからむような咳で、副鼻腔炎、鼻炎などの治療を耳鼻科等できちっと行うことにより、咳も改善します。

痰を伴わない咳が長く続く場合、多いのが咳喘息です。気管支喘息は喘鳴(ヒューヒュー・ゼイゼイ)、呼吸困難、咳等を症状とする疾患ですが、咳だけが唯一の症状の喘息があることが判明し、咳喘息といいます。この咳には、喘息の薬である気管支拡張薬や吸入薬が有効です。よく似た病態で、アトピー咳嗽といって、咳受容体感受性が亢進しているため起こる慢性咳嗽もあります。アトピー素因のある中年女性に多く、喉のイガイガ感を伴い、アレルギーの薬が有効です。

この他、日本ではまだ少ないのですが、胃食道逆流症(胃酸が食道に逆流し、胸やけなどの症状が起こる疾患)に慢性の咳が合併することもあります。

最後に、忘れてはいけないのが、喫煙の影響です。喫煙による咳は、タバコによる刺激で生じた喀痰を排出するためのものですが、長期の喫煙により肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎などが徐々に進行している場合もあります。
早期の禁煙が重要です。


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